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販促什器開発において、デザインや機能性とならんで重要な要素に強度設計があります。店頭に設置した販促什器が問題なく安全に使用できることはまず一番に優先して行うべき要素です。安全のために弊社が重視している強度設計についておはなしいたします。
弊社の販促什器開発においては強度設計のために検証・試験を行うことは決して少なくありません。デザインを優先する場合、素材を変更した場合、コストを重視する場合などさまざまなケースに応じ、社内標準化された検証・試験方法に基づいてさまざまな検証や試験を社内LABで行っています。過去の経験を活かし要所をおさえた検証・試験を行うことで販促什器開発によくあるリスクを可能な限り抑えるためです。
既存品の店頭での破損発生を解決するため、従来採用していたプラスチック素材を別のグレードへと切り替えをお客様にご提案した事例です。樹脂製のPOP用軸強度を社内で解析したデータと社外での試験データとの比較をし、より精度のある検証結果をもとめ、素材変更のメリットをお客様に提案することを目指しました。
まず行ったのは3次元モデルによるパソコン上の強度検証(CAE解析)です。製品の弱い部分や耐えられるであろう荷重などのパソコン上での検証結果を参考に、製品の形状や補強などの作りこみを行いました。結果、従来よりも強度がアップし店頭で十分なメリットが出せるプランが完成しました。
続いて実際の金型を使いサンプル製品のテスト成型を行い、成型したサンプル製品を使用して現物での強度試験を行いました。 現物での強度試験は、万能試験機を使用した曲げ強度とたわみ量の計測と、おなじく万能試験機を使用して接合部の強度と荷重による破損・変化の検証を行いました。
結果、曲げ強度と接合部強度においてパソコン上での強度検証の実証を得ることができ、無事製品への採用が決定しました。この事例では、解析データと試験データを合わせお客様に説得力のある提案をすることができたからこそ製品化にむすびついたのではないかと思います。
樹脂製什器からスチール什器まであらゆる場面の強度設計は、安全面とコストの観点からもとても重要です。近年では特にコストダウンをもとめられますので、デザインや機能のみの設計ではお客様に納得のいく製品提案はできません。
コストダウンやプラスチック削減、輸送効率化によるCO2削減につながる、少材料でシンプルな構造を実現するためにも強度設計は重要な取り組みとなります。例えば、少し大きなテーマとして地震などの自然災害から少しでも人や商品を守る什器の開発などに取り組むのもよいかもしれません。
これからも豊富な試験データと設計実績をもとに新たな製品開発に取り組んでいきたいと思います。販促什器の強度設計について興味のある方はぜひお問合せください。
2021.04.09:K.H
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